森林浴という言葉が生まれてから27年。ただし、その効能については医学的なデータが少なく、客観的な根拠が整っていませんでした。ところがここ数年、人の生理的反応を医学的に計測し、評価する技法が飛躍的に進んでいます。 森林浴がもたらす生体反応を、(1)唾液中のストレスホルモンや心拍変動、(2)血中の抗ガンタンパク質の変化などで読み取り、森の効果を解明していくことが可能となってきました。 森林セラピーは、こうした医学的なエビデンス(証拠)に裏付けされた森林浴効果をいい、森林環境を利用して心身の健康維持・増進、疾病の予防を行うことを目指すものです。
人間はもともと自然環境の中で生活していました。現代の人工的な環境での生活は、本来の人間の生活とは違い、大変なストレスを与えます。 森林セラピーはこのような環境からのストレスを改善するという点からも大きな効果を持っており、人々の心を癒やすといわれています。このような、心身に癒やしを与える「森の力」を享受する方法として、最も基本的なやり方は「五感」を働かせることです。 森の中や周辺で耳や目、鼻、手足、味覚等の五感のアンテナを研ぎ澄ませて、木々の息吹や風のざわめきを感じてください。そして、その中でいちばん自分に合ったリラックス法を探してみましょう。
私たちは森の持つリラックス効果に着目し、生理・心理・物理実験などを行い、その様々な効果を検証してきました。そしてこの知見を基に、2009年4月現在、日本全国38か所の森を、「森林セラピー基地」「森林セラピーロード」として認定しています。 各地で正式に認定されたことと、健康やストレスに対して世間の意識が高まる中で、「森林セラピー」活動は広がりを見せています。